4-9-15, Nishitenma, Kita-ku, Osaka,

Japan, 530-0047

T/F  +81 (0)6 6364 0775
E-mail info@yodgallery.com
Open: 12:00-19:00 | Mon-Sun




TOP CURRENT FUTURE PAST ARTIST ACCESS ARCHIVE
《過去の展覧会 2011年》



□ 2011年11月25日(金)→12月24日(土) 「グループ展 三者三葉」

□ 2011年7月8日(金)→8月6日(土) 「服部 正志 展  ○ 再 ↑ 生 ○」

□ 2011年5月28日(土)→6月25日(土) 「モノトーンのかたち −陶芸の領域にある表現−」

□ 2011年5月20日(金)→5月22日(日) 「アートフェア京都2011」 @ ホテルモントレ京都

□ 2011年5月4日(木)→5月17日(火) 「THE OSAKAN DREAMS」 @ JR大阪三越伊勢丹

□ 2011年4月9日(土)→5月7日(土) 「新野 洋 展 いきとし "いきもの"」

□ 2011年3月1日(火)→3月26日(土) 「上須 元徳 展  "RE: Assemble"」

□ 2011年1月15日(土)→2月12日(土) 「加賀城 健 展  "transFLAT"」


  2015年開催の展覧会はこちら >>>>>

  2014年開催の展覧会はこちら >>>>>

  2013年開催の展覧会はこちら >>>>>

  2012年開催の展覧会はこちら >>>>>


  2010年開催の展覧会はこちら >>>>>

  2009年開催の展覧会はこちら >>>>>

  2008年開催の展覧会はこちら >>>>>













三者三葉  町田 夏生/新宮 さやか/川又 仁奈


  2011年11月25日(金)→12月24日(土)






☆ 「OSAKA ART COMPLEX Vol.4」 総合情報 >>>>>



※ 当展は「OSAKA ART COMPLEX Vol.4」企画として、
  5つの大阪の現代美術ギャラリーの合同企画として開催いたします。


☆ オープニングパーティー
11月25日(金)18:00〜23:00
会場:DINGHY[ディンギー](大阪市中央区道修町3-5-11 OMEビル1F/地下鉄御堂筋線淀屋橋駅11番出口より徒歩1分)
入場無料(ご飲食物各種は各自会場にてお求めいただけます)

アーティスト トークショー
11月25日(金)19:00〜20:00 【オープニングパーティー イベント】
出演:おかけんた氏(お笑いタレント/アート愛好家)、各ギャラリー展示作家

☆ ギャラリスト トークショー:12月17日(土)19:00〜20:30
会場:YOD Gallery / 入場無料
出演:各ギャラリーギャラリスト 5名



■ 出品作家
  町田 夏生、新宮 さやか、川又 仁奈


■ 会  期
  2011年11月25日(金)〜12月24日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜  開廊時間:11:00〜19:00


■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ セカンドパーティー  12月17日(土)17:00〜 YOD Galleryにて


□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、3名の女性作家をご紹介するグループ展「三者三葉」を開催いたします。

 それぞれキャンバス画とインスタレーション、陶芸、日本画と素材技法は様々ですが、植物や花を主なモチーフとして独自の表現を展開している共通点があります。人間の感情を花に置き換え、平面絵画からインスタレーションと幅広い表現スタイルの中で、その葛藤や本質を展開する町田夏生。過剰で豊満な花のようなフォルムをモノトーンの陶でストイックに造形し、この世の生と死を表現する新宮さやか。日本画家として伝統的な中国や日本の古典的な題材の模写をしながら、草花で装飾された西洋の神話に登場するような人物や天使を想像して描く川又仁奈。

 昔から草花は、人々の思いや希望、様々な意味合いの象徴とされ、言葉や文字、装飾などの題材とされてきました。文明が進んだ現代に至っても、生命力の象徴でもある草花に、私たちはあらゆる思いや概念を投影し委ねています。3名の女性作家が、「三者三葉」で創り出す世界観の広がりお楽しみいただき、ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


□ 作家プロフィール

■ 町田 夏生(Natsuki Machida)
1980 兵庫県生まれ
2005 大阪芸術大学大学院芸術制作研究科(絵画領域)修士課程修了

〈主な個展・グループ展〉
2004 Art Jam 2004(京都文化博物館、'05)
2006 放たれた目線。からみあう視線。(イムラアートギャラリー・京都)
2007 町田夏生展(ギャラリー編・大阪)
2008 町田夏生展 《乙女》の衝動(YOD Gallery・大阪)
   ART OSAKA (YOD Galleryより出品/堂島ホテル・大阪、'09、'10)
2009 Emotional Colors(Bunkamura Gallery・東京)
   町田夏生展 -MURMUR-(YOD Gallery)
2010 アートフェア京都(YOD Galleryより出品・ホテルモントレ京都)


■ 新宮 さやか(Sayaka Shingu)
1979 大阪に生まれる
2001 大阪芸術大学工芸学科陶芸コース 卒業
2003 滋賀県立陶芸の森 創作研修館 研修生

〈主な個展・グループ展・受賞歴〉
2004 第42回朝日陶芸展 入選
2005 個展(ギャラリーマロニエ・京都、'06)
2006 CONTACT act5(ギャラリーカク・ソウル)
   第44回朝日陶芸展 入選
2007 個展(立体ギャラリー射手座・京都)
   thing matter time(信濃橋画廊・大阪)
2008 京都工芸ビエンナーレ(京都文化博物館)
2010 個展(INAXガレリアセラミカ・東京)
   個展(SILVER SHELL・東京) 
   個展(Gallery Suchi・東京)
2011 個展(INAXライブギャラリー・愛知)
   THE OSAKAN DREAMS (JR大阪三越伊勢丹)
   モノトーンのかたち (YOD Gallery・大阪)


■ 川又 仁奈(Nina Kawamata)
1987 茨城県に生まれる
2011 京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科日本画コース 卒業
現在 京都造形芸術大学大学院 芸術表現専攻 在籍

〈主な個展・グループ展〉
2009 月イチ展(ギャラリースエヒロ・京都)
2010 A-CTION2010(京都造形芸大内ギャルリ・オーブ)
2011 Gombessa proposal ep1「I am Japanese」(BAMI gallery・京都)
   ELEVEN Girls Art Collection(松屋銀座・東京)
   ZOU(海岸通ギャラリーCASO・大阪)


※ 写真上より

新宮 さやか
「枯れた時間の蝕」
半磁土
46.0×46.0×30.0 cm
2010














服部 正志 展  「○ 再 ↑ 生 ○」


  2011年7月8日(金)→8月6日(土)






☆ 「artscape」にて当展のレビューが掲載されました。(8/1公開)
  http://artscape.jp/report/review/10006965_1735.html

☆ 漫才師・美術愛好家のおかけんた氏の「おかけんたブログ」にて
  当展のレビューが掲載されました。(8/5公開)

  http://blog.livedoor.jp/okakenta_mangekyo/archives/51654826.html

☆ 美術ライターの幕内政治氏の「ex-chamber museum」にて
  当展のレビューが掲載されました。(8/5公開)
  >>>>>>>





■ 会  期
  2011年7月8日(金)〜8月6日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜、7月26日(火)〜30日(土)
  開廊時間:11:00〜19:00

■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ クロージングパーティー
  8月6日(土)17:00〜 YOD Galleryにて




□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、2年ぶりとなる服部 正志(Masashi Hattori, b.1977)の個展を開催いたします。服部は、私たちが日常的に触れるあらゆる素材や既成品を用い、「ヒト」型のモチーフによるさまざまな立体作品を発表してきました。前回の個展では人間の「二面性」をテーマに、普遍性と違和感が混交した作品群によるインスタレーションと、会期前に開催した幼稚園でのワークショップで326人の園児たちと制作した作品「ワタシノマル」による外壁の展示が好評を博しました。

 今回の新作展では、服部のアイデンティティを構成する重要な一要素が前面に押し出されます。彼の作品に見られる電化製品を素材・主題としたものは、昔ながらの町の電器店で育ち、幼い頃からさまざまな電化製品に触れる事ができた環境に起因しています。当時、両親の電器店には故障した電化製品の修理を依頼する人も多くあり、本体を分解し部品を取り替えて再び組み合わせ、古い電化製品が再生されていく様子を、彼は日常の出来事として認識していました。そこには、ものを大切にする思いと、故障した製品を介した人と人のコミュニケーションがありました。しかし、より高性能でデジタルな電化製品が続々と発表され、修理をして一つの製品を使い続ける人は激減し、両親の店を巡る環境は大きく変わりました。そのような実体験が彼の作品の表現に強く反映され、一見自動に動きそうで動かない、あるいは単純な動きだけを繰り返す、アナログな電化製品を意図させる作品群が生まれてきました。

 また、今回の新作には「ヒト」型と「電線」が随所に出現します。彼にとって「電線」は人間同士をつなげるコミュニケーションの意味を示唆させるものですが、本来は基盤同士をつなぎ、そして電源へとつなげる、電化製品の実用性を保つ絶対不可欠なものです。そしてほとんどが本体の内部などに隠された状態にあり、私たちはその複雑な電線の実体を感じることなく電化製品を使用しています。隠された必要不可欠な要素が作品を通じて前面に出ることで、私たちはその概念を感じることが出来ます。つながっていく人間の数や思いのベクトル、そして電化製品が動くエネルギーのベクトルまで、全ての本質は具体的に見えないものや日常的に意識しないものにある、つまり物象の裏側にあるものを読み取る重要性を彼は私たちに投げかけるのです。

 これまで服部は、電化製品を素材・主題とした作品の発表はあくまでも展示の一部に止めていました。その理由として彼は、「電器屋の息子」というイメージは自らの要素の一部分でしかなく、あらゆる物質的なものや概念的なものをリンクさせて「人間のコミュニケーション」を訴えることが第一にあると強く意識していたからです。当展で初めて全ての作品を電化製品に関わるもので構成しようとしたきっかけは、先の東日本大震災にありました。私たちが日々何気なく使用し、生活の利便性を享受してきた現代の電化製品に対する見方も、この震災を期に大きく変化しました。しかし、以前から電化製品の万能性に疑問を持ち続けていた彼にとっては、作品を通じて訴え続けてきた問題が現実に露呈しただけだと語ります。近年の技術の進化によって私たちと電化製品との間の距離感は一気に縮まりましたが、一方でその利便性から電化製品の存在に依存した生活に慣れてしまった私たちは、電力問題での混乱という現実に直面しています。服部が今回作り出す作品には、人と人のコミュニケーションのあり方と共に、彼の過去の実体験から得た人とモノの健全な関係性が強調されています。人間同士の付き合い方と電化製品を含めた人が作るモノとの付き合い方の共通点と相違点を感じ取っていただきながら、現在を生きる私たちの在り方に心を巡らせていただければと思います。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。



□ 服部 正志(Masashi Hattori) プロフィール
1977 北海道小樽市生まれ(大阪府在住)
2003 京都精華大学大学院 芸術研究科立体造形専攻修了
2009- 京都精華大学 非常勤講師(現職)

〈主な個展〉
2000 立体ギャラリー射手座(京都)
2004 信濃橋画廊(大阪、'06)
2007 ギャラリーアーティスロング(京都、'09)
2009  「ヒト○二面性○ヒト」YOD Gallery(大阪)

〈主なグループ展〉
2000 3rd Year Work(ギャラリーそわか・ 京都)
2002 くもりのち晴れ(京都精華大学ギャラリーフロール・京都)
    主張テン(ギャラリーアーティスロング・京都)
2005 ワンダーシード2005(トーキョーワンダーサイト・東京)
    群馬青年ビエンナーレ(群馬県立近代美術館)
2006 すきま・・・・・・間(ギャラリーなうふ・岐阜)
2007 なうふ坂アートフェア(ギャラリーなうふ、'08 - '10)
2008 ART OSAKA(堂島ホテル・大阪、'09、'10)
2010 Under 100(YOD Gallery・大阪)
    OSAKA ART NOW(ヒルサイドテラス・東京)
    アートフェア京都(ホテルモントレ京都)
    YOUNG ART TAIPEI(Sunworld Dynasty Hotel・台湾)
2011 CRIA展(京都芸術センター)
    帰ってきた りったいぶつぶつ展(Bunkamura Gallery・東京)



※ 画像上より

「 ◯ 再 ↑ 生 ◯ 」花 〈当展出品作品〉
電線・アルミケース・スイッチ・LED・植木鉢・ビー玉・塗料(肌・金)
185.0×70.0×30.0 cm
2011

→○↑○↓○←
ウレタン・鉄・木材・金具・塗料
20.0×30.0×22.0 cm 2011

服部正志展 「ヒト○二面性○ヒト」  会場風景
(2009年・YOD Gallery)












モノトーンのかたち  −陶芸の領域にある表現−


  2011年5月28日(土)→6月25日(土)






☆ 「artscape」にて当展のレビューが掲載されました。(7/1公開)
  http://artscape.jp/report/review/10005015_1735.html

☆ 毎日新聞関西版6/15夕刊文化面にて当展の取材記事が
  掲載されました。

☆ 漫才師・美術愛好家のおかけんた氏の「おかけんたブログ」にて
  当展のレビューが掲載されました。(6/9公開)

  http://blog.livedoor.jp/okakenta_mangekyo/archives/51640459.html

☆ 朝日新聞6/8夕刊のA+1コーナーにて当展が紹介されました。

☆ 『GALLERY』6月号(6/1発売)の「展覧会SPOT」コーナーにて
  当展が紹介されました。







■ 出品作家
  三木 陽子、新宮 さやか、北野 勝久


■ 会  期
  2011年5月28日(土)〜6月25日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜  開廊時間:11:00〜19:00


■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ オープニングレセプション
  5月28日(土)17:00〜 YOD Galleryにて



□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、陶芸で表現する3名の作家によるグループ展、「モノトーンのかたち −陶芸の領域にある表現−」を開催いたします。

 近年、現代美術の領域では陶芸の作家の発表が目覚しく、一種のムーブメント的な様相を呈してきております。この要因には、美術の領域における新たな表現の提示の行き詰まり感、そして工芸としての陶芸の領域における美術としての価値観の向上といった、美術と陶芸の双方に明確な思惑が存在していると考えられます。明らかにそれぞれの領域の革新ということが大前提にある現代において、ここ最近の美術と陶芸の接近する速度は、メディアの進化によって目まぐるしく状況にあります。そのため、美術の領域でどのように陶芸そのものを捉えていくべきかを真摯に考える時間が不足しているように思います。

 美術、工芸、それぞれの領域から生まれる作品は、素材や様式を省くと概して表現と技術の二つの要素で構成されるものと言えます。この二元論で両者を分類した場合、表現に重きを置くのは美術、技術に重きを置くのは工芸と考えることができます。工芸の主たる特徴である伝統を支えているものは現在に至るまで連綿と伝わる技術であり、陶芸もその類に漏れず土や石を用いて造形し焼成するという技術が基盤としてあります。一方で美術の領域は、近代以降さまざまな領域にある手法を取り入れて、素材や技術のみでは分類不可能なほど境界線が曖昧なものとなっています。素材や技術の取捨選択の前提にあるものは作家の意思や感覚によるものが大きく、作家自らの制作の主題に基づく選択、すなわちそこには表現の要素が強く関与していると言えるでしょう。

 当展では、この美術における「表現」という要素から陶芸を読み取るために、陶芸のかたち・造形に焦点を絞ります。土石に限定された素材と、実用品制作という概念が技術の要素の素地にあるとすれば、歴史の中に時々出現する造形的な様式は、陶芸界におけるアイデンティティの転換のしるしだったのではないでしょうか。古墳時代の埴輪や、古伊万里の人形類、備前焼の細工物などにおいて、当時には作家の表現という概念は無かったと思われます。しかし、実用品から造形的なものへと用途やかたちに変化が生じることによって、自然な流れで美術的な「表現」が成立したと解釈できると思います。近代に入り、西洋から流入した美術工芸分離の概念によって一旦リセットされますが、戦後の走泥社の出現によって陶芸の美術的「表現」が大きく注目され、両者の関係は活発に議論されました。いま「表現」がさらに複雑で多様化した時代に、現代陶芸のあり方を深く見つめ直す必要があると思います。

 当展で発表する3名の作家は、共通してモノトーンに限定した色彩で作品を制作するスタイルを遵守しています。モノトーンの中でもそれぞれが理想的と考える色調を探究し提示していますが、その目的は造形表現を強調するための一つの要素であると言えます。色彩の表現領域を限定することで、より造形に依拠した表現の多様性の展開を、この3名の作品を通じて明確に感じていただくことができるでしょう。日常的な人工物や動物を型技法を中心に制作し表現する三木。一つ一つ手びねりで作り上げたパーツを組み合わせ、空想的な花のオブジェを制作する新宮。伝統的スタイルを遵守し、ロクロの卓越した技術で大胆な器や花器を制作する北野。3名の対照的な造形手法と陶芸からのアプローチを通じて、陶芸の領域における表現のあり方を再考する機会になればと思っております。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。



□ 作家プロフィール

■ 三木 陽子(Yoko Miki)
1963 兵庫県に生まれる
1986 大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻 卒業
1988 大阪芸術大学芸術専攻科工芸専攻 修了
2001- 大阪芸術大学工芸学科陶芸コース 非常勤講師

〈主な個展・グループ展・受賞歴〉
1986 第1回国際陶磁器展美濃 '86 入選
    八木一夫賞現代陶芸展 '86 入選('87)
2002 個展(ギャラリータフ・京都、'06)
2004 TUBE LIFE 京都芸術センター2004(京都芸術センター)
    stay with art 〜境界線〜(HOTEL T'POINT・大阪)
2005 個展(ヴォイス・ギャラリーpsf/w・京都、'07)
2006 art in transit(ザ・パレスサイドホテル・京都)
2008 個展(麻布十番ギャラリー・東京)
2009 アジア現代陶芸 新世紀の交感展(愛知県陶磁資料館)
    韓日米青年作家交流展(韓国工芸文化振興院・ソウル)
    個展(ギャラリー揺・京都)
2010 個展(INAXガレリアセラミカ・東京)



■ 新宮 さやか(Sayaka Shingu)
1979 大阪に生まれる
2001 大阪芸術大学工芸学科陶芸コース 卒業
2003 滋賀県立陶芸の森 創作研修館 研修生

〈主な個展・グループ展・受賞歴〉
2004 第42回朝日陶芸展 入選
2005 個展(ギャラリーマロニエ・京都、'06)
2006 CONTACT act5(ギャラリーカク・ソウル)
     第44回朝日陶芸展 入選
2007 個展(立体ギャラリー射手座・京都)
     thing matter time(信濃橋画廊・大阪)
2008 京都工芸ビエンナーレ(京都文化博物館)
2010 個展(INAXガレリアセラミカ・東京)
    個展(SILVER SHELL・東京) 
    個展(Gallery Suchi・東京)



■ 北野 勝久(Katsuhisa Kitano)
1980 大阪市に生まれる
2000 大阪芸術大学短期大学部ビジュアルデザイン学科 卒業
2002 京都府立陶工高等専門校 成形科研究科 修了
    信楽にて古谷信男氏に師事
2005 大阪に戻り作陶を開始


〈主な個展・グループ展・受賞歴〉
2006 第35回日本伝統工芸近畿展 入選('06〜'11)
    個展(アートサロンくら・京都)
2007 個展(現代陶芸サロン桃青・大阪、'09)
    第13回新美工芸会展 新美工芸大賞 受賞
    第36回日本伝統工芸近畿展 和歌山県教育委員会教育長賞 受賞
    第1回萩大賞展 優秀賞 受賞
2008 個展(大丸梅田店アートギャラリー・大阪)
    個展(銀座黒田陶苑・東京、'09)
2009 第15回新美工芸会展 新美工芸会賞 受賞
2010 第16回新美工芸会展 大阪府教育委員会賞 受賞
    第57回日本伝統工芸展 入選




※ 画像上より

三木 陽子 
「白昼夢 -a daydream-」 2008
 AIR BABY/30×15×30cm/陶土
 Black pipe&tube/L 900cm/陶土・金属・プラスティック

新宮 さやか 
「枯れた時間の蝕」
半磁土
46.0×46.0×30.0 cm 
2010

北野 勝久
「黒磁刻紋花器」
磁土、サンドブラスト
36.0 x 29.0 x 29.0 cm 
2011














アートフェア京都2011
  @ ホテルモントレ京都

  2011年5月20日(金)→5月22日(日)


□ YOD Galleryブース(4階418号室) 出品作家
  加賀城 健、アガット・ド・バイヤンクール、服部 正志、新野 洋、三木 陽子



□ 開催概要
名称 : アートフェア京都2011 http://www.artfairkyoto.com/
会期 : 5月20日(金)〜5月22日(日)  11:00-19:00 

会場 : ホテルモントレ京都 4階・5階客室
     (京都市中京区烏丸三条南 075-251-7111)
    http://www.hotelmonterey.co.jp/kyoto/
    地下鉄烏丸線/地下鉄東西線「烏丸御池」駅 6番出口より徒歩2分
    地下鉄烏丸線「四条」駅/阪急京都線「烏丸駅」 22番出口より徒歩5分



入場料 : 2,000円【三日間通し券】
  (デポジットとして会場内で作品を購入された場合、その購入代金から2,000円を差し引く)
  ※適用されるお買い物額は5,000円から
  入場券半券持参でホテルモントレ京都1階カフェ「LIBRARY」が100円引きで利用頂けます。



主催 : アートフェア京都実行委員会
後援 : 京都市、京都新聞社、京都信用金庫













THE OSAKAN DREAMS
  @ JR大阪三越伊勢丹


  2011年5月4日(水)→5月17日(火)


□ 開催概要
タイトル: THE OSAKAN DREAMS

会期:2011年5月4日(水)〜5月17日(火) 会期中無休
開場時間:10:00〜20:00 

出品作家:
[YOD Gallery] 加賀城健、上須元徳、新宮さやか
[Gallery Fukuda] 向井正一
[展現舎] momo、たつみ
[TEZUKAYAMA GALLERY] nomoto piropiro
[DMO ARTS] 増田好郎
[JR大阪三越伊勢丹] 笹井史恵

会場:
JR大阪三越伊勢丹 6階・アート解放区/3階・DMOアーツ 
※弊廊作家は6階・アート解放区にて展示いたします。

530-8558 大阪市北区梅田3-1-3
http://osaka.wjr-isetan.co.jp/index.html

入場無料

お問い合わせ:
Tel 06-6457-1111(大代表)


□ 趣旨
大阪の現代美術ギャラリーがJR大阪三越伊勢丹開店に登場。オープニング企画「THE OSAKAN DREAMS」開催。

「ファッション」の伊勢丹と「文化・伝統」の三越が融合したJR大阪三越伊勢丹では、3階にFM802/digmeoutが運営する「DMO ARTS」、6階には「美術画廊」「アート解放区」「アートサロン」がそれぞれ誕生します。この度オープニングに合わせて、新進気鋭若手アーティストの新作展を展開する「アート解放区」と若手アーティスト発掘の最前線「DMO ARTS」にて、大阪のアートの今を発信する展覧会を共同開催いたします。

参加ギャラリーは、テヅカヤマギャラリー、Gallery Fukuda、展現舎、YOD Gallery。参加ギャラリーは、全て大阪を本拠地に現代美術を紹介しており、本格的に現代美術を取扱い始めて6年未満の若いギャラリーです。テヅカヤマギャラリー、Gallery Fukuda、展現舎、YOD Galleryは、「OSAKA ART COMPLEX」と題した企画展を3年連続で開催、年を重ねる毎に大きな話題を集めています。参加する各ギャラリーが、大阪出身あるいは大阪在住の40歳までの若手作家を独自にセレクト。今後さらなる飛躍が期待される今もっとも注目すべきアーティスト9名をご紹介いたします。大阪で生まれ、学び、そして今を生きる彼らにしか表現出来ない大阪が、新しい大阪の街を飾ります。「大阪発、世界に向けて」のアート宣言となるべく、またJR大阪三越伊勢丹が、大阪の現代美術シーンのハブとして、様々なお客様に、最新の「OSAKAN ART」作品に触れていただける絶好の機会になると思われます。ご期待下さい。













新野 洋 展  いきとし"いきもの"


  2011年4月9日(土)→5月7日(土)


  ★ 展示風景 >>>>>



☆ 神戸新聞4月23日朝刊にて当展の取材記事が掲載されました。

☆ 漫才師・美術愛好家のおかけんた氏の「おかけんたブログ」にて
  当展のレビューが掲載されました。(5/6公開)

  http://blog.livedoor.jp/okakenta_mangekyo/archives/51631883.html

☆ 現代美術のウェブマガジン「カロンズネット」にて
  当展のレビューが掲載されました。
  >>>>>




■ 会  期
  2011年4月9日(土)〜5月7日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜、4月22日(金)、23日(土)
  開廊時間:11:00〜19:00

■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ オープニングレセプション
  4月9日(土)17:00〜 YOD Galleryにて


■ トークイベント「生態学から語る "いきもの" 」
  4月16日(土)15:00〜16:30 YOD Galleryにて
  ゲスト:山中みのり氏(芥川緑地資料館/あくあぴあ芥川 学芸員)


□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、弊廊では初めての個展となる造形作家、新野 洋 (Hiroshi Shinno, b.1979)の個展を開催いたします。

 京都造形芸術大学で絵画を学んだ新野は、卒業後オーストリアのウィーンに留学しました。幼い頃慣れ親しんだ故郷である京都の自然に憧憬の念を持ち、昆虫を題材とした絵画を描いてきましたが、留学先のウィーンにて立体での表現へ移行することになりました。自然の中に存在するさまざまな美しいかたちを作品に取り込もうとするほど、あらゆる角度にそのかたちを取り込むことができる立体をミディアムとして選択するのに時間はかかりませんでした。以後独学で樹脂の扱いを学び、自然が作り出す繊細な造形美に比肩しうる表現スタイルをウィーンで確立し、制作を続けてきました。

 新野が作り出す昆虫のような形をした“いきもの”は、実際に存在している様なリアルなものばかりですが、全てこの世界に存在しません。彼の創り出すこの新しい造形物は、複数の節足動物の部位を組み合わせたり、花や植物の部分を融合させるなど、自然界にあるかたちや色を忠実に守り構成されています。彼の観察力と感性を駆使した、空想のみの世界に留まらない現実感を強く喚起させる小さな“いきもの”が、彼の手から続々と生み出されているのです。この“いきもの”たちに込められているものは、自然界に存在する美しいものをただただ自らの手で表現したいという、彼の実直で愛情に満ちた自然への思いなのです。

 新野にとって帰国後初の本格的な個展となる当展では、日本の生物を題材とした新作をインスタレーションのスタイルでご紹介いたします。それぞれの地域の気候の違いにより、自然界の生物は多様な色合いやかたちを見せます。日本は、雨期と乾期、寒暖といった四季が存在し、そこから生まれる様々な生物は、しなやかでやわらかいかたちと原色の少ない淡い色合いを自らのうちに持っています。そこに着目した彼は、日本の自然界にあるものを一つ一つ拾い集め、それらを自らの感覚で組み合わせ新たな生命を吹き込んだ“いきもの”たちをギャラリー内に展開します。こうして作り上げられた作品を通じて、身近な自然界にある現実と空想を行き来するような感覚をお楽しみいただける内容となっております。また会期中には、芥川緑地資料館/あくあぴあ芥川の学芸員山中みのり氏をお招きし、生態学の観点から新野の“いきもの”を分析していただき、美術以外の領域から見た彼の作品の面白さを語っていただくトークイベントも開催いたします。

 新野が創造する“いきもの”の世界は、私たち人類が文明を持つ前から生物の進化を支えてきた自然への深い敬意の表れです。自然界には最高の美が存在しており、私たちはいくら努力を重ねてもその位置に到達することは決してできません。けれども、彼の自然へ対する純粋な思いから一つ一つ細密に作り上げていく“いきもの”の中に、私たちは豊かで美しい自然に支えられ守られているという幸せを感じ取ることができます。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。



□ 新野 洋(Hiroshi Shinno) プロフィール

1979 京都生まれ 
2003 京都造形芸術大学 洋画科 卒業
2008 ウィーン造形美術大学(Akademie der bildenden Kunste Wien)卒業

[主な個展・グループ展]
2008 アーティスト・イン・レジデンス "Aquarell Happening"
     (チロル、オーストリア)
    個展 "Insects" (SONGSONG、ウィーン、オーストリア)
2009 Viennafair (ウィーン、オーストリア)
    グループ展 "We" (MARIO MAURONER CONTEMPORARY ART、
    ザルツブルグ、オーストリア)
    アーティスト・イン・レジデンス "European Researchers Night"
    (BIO CENTER、ウィーン、オーストリア)
2010 個展 "ふゆむしなつくさ" (TANADAピースギャラリー、京都)


※ 画像上より

「2011.1.21,Kyoto」 2011年 [当展出品作品]
合成樹脂、アクリル  3.5×3.0×6.0 cm

「30.3.2008,Wien」 2008年
合成樹脂、アクリル  3.0×3.0×5.0 cm

「舞う花」 2009年 
合成樹脂、アクリル、木  50.0×30.0×35.0 cm

「12.2.2008, Wien」 2008年
合成樹脂、アクリル  5.0×4.0×4.0 cm














上須 元徳 展  "RE: Assemble"


  2011年3月1日(火)→3月26日(土)


  ★ 展示風景 >>>>>




☆ 美術ライターの幕内政治氏の「ex-chamber museum」にて
  当展のレビューが掲載されました。(4/13公開)
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☆ 漫才師・美術愛好家のおかけんた氏の「おかけんたブログ」にて
  当展のレビューが掲載されました。(3/21公開)

  http://blog.livedoor.jp/okakenta_mangekyo/archives/51620835.html


☆ 『GALLERY』3月号(3/1発売)の「展覧会SPOT」コーナーにて
  当展が紹介されました。




■ 会  期
  2011年3月1日(火)〜3月26日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜  開廊時間:11:00〜19:00

■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ オープニングレセプション
  3月5日(土)17:00〜 YOD Galleryにて







□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、弊廊では初めての発表となります、上須 元徳
(Motonori Uwasu, b.1975)の個展を開催いたします。
 大阪芸術大学で絵画を専攻した上須は、一貫して現実の風景を題材としたリアリズム絵画に取り組んできました。実際にある町並みや建造物を中心に描いてきた作品には、通常のリアリズム絵画とは異なった手法とコンセプトが表現されています。上須は、風景を単に写実的に描くのではなく、題材のそれぞれの部分を統合し、単一の色面に置き換えることを一貫してきました。私たちが眼にしている世界は、実存する物体の細密なかたちが本質であるという一般的な理解の上に成り立っていますが、人間の視覚は意識による判別によって、現実世界の見え方は人それぞれに異なります。色彩やかたちの知覚の差異から細部の認識の強弱など、視覚も他の感覚と同じく千差万別なものなのです。彼はそこに着眼点を置き、視覚の普遍的な部分を抽出し、そこから現れてくる違和感を、色面で構築された風景画の中であぶりだしているのです。

 上須自身にとっても2年ぶりの個展となる当展は、これまでのスタイルから新たな展開を多数織り込んだ内容となります。今まで題材に残していた特定される要素が、彼の作品の中から姿を消します。街の看板やかたちそのままにランドマークの建造物を描くことにより固有性・地域性を意識していたのが、そうした要素が姿を消すことにより、題材自体に普遍性が浸透していくことになります。本来、描かれる一つ一つの題材には固有のアイデンティティが存在しますが、彼の主たる解釈手法である視覚の普遍性が強まることにより、題材自体の固有性が解体されて、普遍性が付加されていきます。当展の新作におけるサブジェクトには、多数の細かなパーツで構成された集合体が題材として描かれています。そこには上須が強調する解体と再構築のイメージを、自ら描く行為の下に追い求め、時間や空間というものを超越したところにある価値、すなわち万人が共有できる普遍的な価値の存在を提示するものなのです。

 当展のタイトル"RE: Assemble"には、彼が描くことと同等である現実の再構築という行為の中に二項対立の構図を数多く作り出している意味も込められています。過去と現在、他者と自分、そして固有性と普遍性も、全て最初に提示される現実を自らにフィードバックすることで生成される概念です。その中で解体と構築を繰り返すことによって、改めて私たちが何気なく触れている現実に対しての問題提起をおこない、そこで見いだされた違和感の解釈を通じて、終わることのない普遍性の追求がなされていく。それが、彼の描く世界観そのものであることに私たちは気づかされるはずです。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。



□ 上須 元徳(Motonori Uwasu) プロフィール
1975 大阪に生まれる
1999 大阪芸術大学 芸術学部美術学科卒業

〈主な個展〉
2006 GALLERY wks.(大阪)
2007 space gallery roundish(大阪)
2009 GALLERY wks.

〈主なグループ展〉
2006 頭の水槽(GALLERY wks., 大阪)
2007 YOUNG JAPANESE LANDSCAPE
    (Museum of Young Art, ウィーン, オーストリア) 
2009 画廊の視点 gallerism(大阪府立現代美術センター)
    ART SPACE ZERO-ONE オープニング展
    (ART SPACE ZERO-ONE, 大阪)
2010 OSAKA ART NOW(ヒルサイドテラス, 東京)
    art gwangju(KDJ Convention Center, 光州, 韓国)




※ 画像上より

「Cycad」 2010年 [当展出品作品]
アクリル・キャンバス 112.1×162.1 cm

「Theater」 2007年
アクリル・キャンバス 112.0×162.0 cm

「Chateau YAENOSATO」 2009年
アクリル・キャンバス 130.3×194.0 cm













加賀城 健 展  "transFLAT"


  2011年1月15日(土)→2月12日(土)


  ★ 展示風景 >>>>>


☆ 大阪のアート施設各所で配布中のアート専門フリーペーパー
  「FLAG」007号にて、加賀城健のインタビュー記事が
  掲載されています。

☆ 『GALLERY』1月号(1/1発売)の「展覧会SPOT」コーナーにて
  当展が紹介されました。

☆ 加賀城健の出身校、大阪芸術大学HPの「大阪芸術大学
  ブログ」に当展のレビューが掲載されました。(1/31公開)
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☆ 漫才師・美術愛好家のおかけんた氏の「おかけんたブログ」にて
  当展のレビューが掲載されました。(1/31公開)
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☆ 毎日新聞関西版2/2夕刊文化面にて
  加賀城健のインタビュー記事が掲載されました。

☆ 美術ライターの幕内政治氏の「ex-chamber museum」にて
  当展のレビューが掲載されました。(2/12公開)
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■ 会  期
  2011年1月15日(土)〜2月12日(土)
  閉廊日:毎週日・月曜  開廊時間:11:00〜19:00

■ 会  場
  YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com info@yodgallery.com


■ オープニングレセプション
  1月15日(土)17:00〜 YOD Galleryにて






□ 当展趣旨
 このたびYOD Galleryでは、約2年ぶりとなる加賀城 健 (Ken Kagajo, b.1974) の個展を開催いたします。これまで加賀城は、自らの身体動作と感覚をモノトーンの線や帯の集積として平面に表現する「脱色」のシリーズと、一昨年の個展から発表した鮮やかな多色の染料を滴り落とし、偶然的に発生する色の融合と衝突を操る「染色」のシリーズを駆使して、大胆なかたちや色彩を生み出す抽象表現を展開してきました。彼はそれらを一般的な絵画とは異なる手法で表現し、絵画の最も権威といえるキャンバス画に対抗しうる作品を作り出すべく、意欲的に活動を続けております。

 今年2010年に、加賀城は新たな展開となる「Veil」シリーズを発表しました。「Veil」シリーズは、脱色・染色で表現した布上にバインダーと呼ばれる液体樹脂で描く行為が特徴となるものです。3次元の世界を表現するために2次元の支持体の上で描くことが前提である絵画表現に、本質的な問題定義を新たに投げかけたものと言えます。近年、「絵画の平面性」の問題を説いた代表的なものとして、村上隆が提唱した「スーパーフラット」があります。江戸期の浮世絵から現代のマンガ・アニメに至る日本文化に連綿と続く表現において、描くモチーフの表現における非立体感こそ日本的表現の典型であると、西洋起源の遠近法の否定を提示したものです。一方で加賀城は、自らの染色・脱色を駆使した表現を、いわば画面の表面上に凹凸を生み出さないことによる、物質的な観点での完全な2次元の絵画表現を成立させるものとして位置づけています。村上の主題とはまた別の視点での「絵画の平面性」へのアプローチと言えますが、一般的なコラージュや絵具の盛り上げなどによって絵画そのものが物質的にも3次元に歩み寄る方法に対して、加賀城の表現は視覚的な変化だけを用い、いわば完全な物質的2次元の絵画表現であることに固執したものでした。次の展開となる「Veil」シリーズは、すでに表現が作り上げられた布上に加筆することで生じる2次元性の矛盾を通じて、見落とされてきた「絵画の平面性」の新たな概念を追求しているのです。


 当展では、「FLAT」をテーマにインスタレーションとタブロー作品を混合させたギャラリー空間へと作り上げていきます。「Veil」シリーズをメインとした作品構成にて、単なる物質的2次元の絵画表現への追求から逸脱し、その新たな表現から浮き彫りになる「絵画の平面性」の問題を、空間全体で再構築し提唱する内容となっております。彼の真骨頂でもあるインスタレーションの要素の中にも新しい試みを提示し、身体性から生まれる造形力の表現だけに留まらず、空間全体でこの絵画に対する問題提議をさらけ出していくことでしょう。

 すでに描ききり成立したはずの作品の平面上に、再び平面を作り出す行為。この矛盾していると思われるはずの行為の中に、私たちの固定概念としてある「絵画の平面性」の定義を、加賀城の作品を通じて改めて考える機会になればと思っております。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。



□ 加賀城 健(Ken Kagajo) プロフィール
1974 大阪に生まれる
2000 大阪芸術大学大学院 芸術制作研究科修了

〈主な個展〉
2000 ギャラリーマロニエ・京都 ('01、'02、'04、'06)
2002 GALERIE SOL・東京 ('05、'07)
2004 ギャラリーギャラリー・京都 ('07、'09)
2009 「Positive Taboo」YOD Gallery・大阪

〈主なグループ展〉
1998 第3回昭和シェル石油現代美術賞展 (目黒区美術館・東京)
2002 京都府美術工芸新鋭選抜展 (京都文化博物館、'06)
    第12回 染・清流展 (京都市美術館/目黒区美術館、'04、'07)
2005 Kaunas Art Biennale (ジリンカリス美術館・リトアニア)
2006 Art Court Frontier 2006 #4 (ARTCOURT Gallery・大阪)
2009 ART OSAKA (堂島ホテル・大阪、'10) 
    EMERGING DIRECTORS' ART FAIR "ULTRA 002"(スパイラル・東京)
2010 Under 100(YOD Gallery・大阪)
    京都工芸ビエンナーレ (京都文化博物館) 
    アートフェア東京2010 (東京国際フォーラム) 
    アートフェア京都 (ホテルモントレ京都) 
    神戸アートマルシェ2010(神戸ポートピアホテル)



※ 画像上より

「ライゼ」 2010年 [当展出品作品]
バインダー、染料、ラッカースプレー、ワッペン、綿布、パネル
84.0×67.0 cm

加賀城 健 展 -Positive Taboo- 会場風景
(2009年3月、YOD Gallery、大阪)



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